マイクロソフトの運営するゲーム実況サイトである『Mixer』がサービス終了するというニュースが飛び込んできました。
マイクロソフトといえばWindowsの開発会社であり、GoogleやAmazonと肩を並べる超巨大企業です。
Mixerにはこれから様々な投資を繰り返して巨大なプラットフォームになっていくのかと思っていましたが、どうにもならなかったようですね。
この記事ではMixerのサービス終了についてざっくりと説明します。
そもそもMixerとは?
前述のとおり、Mixerはマイクロソフトが運営するゲーム実況サイトです。
もともとは「Beam」という日本ではマイナーなサイトが前身でしたが、Amazonの運営するTwitchに対抗するべくマイクロソフトの買収を経てこれからの成長が見込まれるサイトでした。
Mixerでは視聴者と実質リアルタイムでのコミュニケーションができるレベルとなる1秒前後の超低遅延での配信が可能という特徴があり、これはTwitchにも圧倒的に勝る点でした。
直近ではTwitchで人気だった海外ストリーマーであるShroudやNinjaなどを引き抜き、Mixerに移籍したことによりかなりの話題性もありました。
しかし特に日本ではYoutubeかTwitchかという二極化が顕著であり、Mixerはマイナーサイトなままで終わってしまいました。
サービス終了の原因
Mixerのサービス終了の原因にはマイクロソフトの見据えるビジョンとの乖離がありました。
Mixerにおける成功とは「可能な限り迅速かつ広範囲にプラットフォームを拡張できるかどうか」でした。
しかしコミュニティの規模を拡大するのに必要な時間がマイクロソフトとXboxがゲーマーに提供したいビジョンと体験には及ばないことが明らかになったとのこと。
やはりTwtichコミュニティの巨大さは尋常ではなく、あのマイクロソフトでさえ太刀打ちできなかったわけです。
とはいえMixerへの初期の投資額は膨大だったかもしれませんが、サービス終了に至るまでの決断の速さはさすが超巨大企業です。
ダラダラと収益性の低いサービスを続けるメリットはないですからね。
MixerコミュニティはFacebook Gamingへ移行する
Mixerは今後どうなるのかというと、Facebook Gamingへ移行します。
Facebook Gamingは既存のサービスであるため、Mixerの配信技術がそっくりそのまま使用されるわけではないと思いますので、あくまでしばらくの間はMixerへのアクセスがFacebook側にリダイレクトされるということが主体になるでしょう。
Twitchアフィリエイトと同様に、Mixerにおけるストリーマーが収益化を有効にする「パートナー」の仕組みについてはFacebook側に移行してもマネタイズがスムーズに継続されるよう配慮されているようです。
日本での対象者は少ないと思いますが、Mixerの課金通過であるエンバーの残高が残っている方やチャンネルのサブスクライブをしている方には「Xboxギフトカードのクレジット」が贈られるとのことです(ギフト額は不明)
またストリーマー側は6月中の収益が2倍になるとのことなので、もし応援しているストリーマーがいる場合は手厚く支援するには良い機会ですね。
Mixerのサービスは2020年7月22日までで終了となります。
おわりに
Mixerの超低遅延配信はとても魅力的であり、私も一時期ゲーム配信で利用していました。
個人的にFacebookは個人情報の扱いを始めとして、企業イメージがあまり好みではないため今後Facebook Gamingを利用することは無いと思っています。
正直Twitchの牙城が崩される日は来る気がしないので、いっそマイクロソフトが生み出したMixerの超遅延配信技術を、アマゾンが購入してTwitchに導入してくれたら一番良いんですけどね。
Mixerのサービス終了ニュースの情報源は、Mixerの公式ブログからどうぞ。
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