この記事ではRestreamを経由してStreamlabsOBS(SLOBS)で配信開始ボタンを押した際に、設定したはずのStreamkeyが勝手に変わってしまうという問題について説明します。
いろいろなサイトに同時配信できる便利なRestreamですが、通常利用では起きないような問題が起きてどうすれば解決できるのかわからないことがありますよね。
完全なる解決策とは言えませんが、私がこの問題に直面したときの対処方法を紹介しますのでぜひ参考にしてください。
※SLOBSの表示言語は、日本語だとわかりづらいので英語で使用しています。
SLOBSで配信サイトのアカウントでログインすると起きること
StreamlabsOBS(※以下「SLOBS」という)には、Twitch、Youtube、Mixerなど各配信サイトのアカウントを紐付けてログインできる機能があります。
ログインをすると、配信画面にオーバーレイ表示するウィジェットなどが簡単に設定できるようになります。
また、ログインに使用したサイトのStreamkeyもSLOBSの設定画面に自動で設定をしてくれます。
どれか1つの配信サイトのみを選択して配信をする場合にログイン機能を利用するなら非常に便利なのですが、Restreamを経由したときには問題を起こしてしまいます。
というのも、SLOBSでRestreamを使用する場合は設定画面のStreamkeyにRestreamのものを入力する必要があるからです。
そしてSLOBSではRestreamのアカウントでログインすることはできないのです。

この設定画面でRestreamのStreamkeyを設定しても、後からSLOBSで配信サイトのIDでログインしてしまうとこのStreamkeyが配信サイトのものに上書きされてしまいます。
Streamkeyが配信サイトのものに変更されてしまうということは、結局1つのサイトでしか配信されないという状態になってしまうのです。
対処法を見つける前に試したこと
SLOBSに事前に設定したRestreamのStreamkeyが、配信サイトのアカウントでログインしたタイミングで上書きされてしまうのならば、ログインしたあと更にRestreamのStreamkeyで上書きすれば良いと考え、試してみました。
これで万事解決!と思いました。
しかし、このやり方ではSLOBSの配信開始ボタン(Go Live)を押した瞬間に、ログインに使用した配信サイトのStreamkeyが設定画面に上書きされてしまっており、実際の配信もログインに使用した配信サイトのみで行われるというものでした。
Restream使用時にStreamkeyを固定する方法
この問題への対処法は至ってシンプルです。
それはSLOBSからログアウトしてしまうことです。

SLOBSのソフトを起動して、ログイン済みの場合は画面左下にあるアイコンをクリックすることでログアウトができます。
ログアウトした状態でRestreamのStreamkeyを設定しておけば、そのあと配信サイトのアカウントでSLOBSにログインしない限りはStreamkeyを上書きされる心配はありません。
※SLOBSはアップデートがあるとレイアウトが大きく変わることがあるので、もしバージョンが大きく違う場合は見た目が変わっている可能性が高いです。
SLOBSからログアウトすると起きる問題
SLOBSからログアウトすると何が起きるかを説明します。
まず、ログアウトした状態では各配信サイトに紐付いたウィジェットの選択肢がSLOBSのソフトから消えてしまいます。


また、SLOBSのウィジェットを使用している場合のフォロワーラベルなどが正しく機能しなくなる場合があります。
どういうことかというと、例えば
- SLOBSにMixerアカウントでログインした状態のときに表示されるウィジェットの”Stream Label”のソースを追加
- 配信画面のオーバーレイに表示されることを確認
- Mixerアカウントをログアウト
→SLOBSを終了しない限りはそのまま正常にウィジェットは表示される。
しかし、いったんSLOBSを終了してから起動をし直すとStream Labelはなぜか表示されなくなってしまいます。
正直なところSLOBSでRestreamを使おうと思うと、SLOBSの良さであるウィジェット管理の手軽さが阻害されてしまうのです。
追記:改めてログイン後のSLOBS設定画面を確認すると・・・
この記事を書いてから数週間が経過するなか、SLOBSのアップデートが何回かあったので設定画面に改善などがないか念のため確認しました。
新しく増えたメニュー
試しに再びMixerのアカウントでログインしてみると、過去のバージョンでは表示されなかったメニューが現れました。

以前は、各配信サイトのアカウントでログインしてもサーバーの選択やStreamkeyの入力は個別に設定していく形式でした。
現在はログインをした瞬間に自動で最適な設定がされており、何もイジらなくても大丈夫になっています。
※あくまでRestreamを使わない場合の話です。
また、上の画像で赤く丸をした「Stream to custom ingest」というメニューが増えており、これをクリックすると下の画像のように展開されます。

「Stream to custom ingest」は、通常とは別のサーバーにストリームするという意味です。
展開後の警告は「Warning:Streaming to a custom ingest is advanced functionality. Some features of Streamlabs OBS may stop working as expected」となっています。
意訳すると「この設定は高度な機能なので、いくつかのSLOBSの特徴(ウィジェット等)が期待通り機能しなくなる可能性がある」というものです。
この設定画面では個別にサーバーの選択やStreamkeyの入力ができるのですが、アップデート前に表示されていた詳細設定がデフォルトで省略されるようになったものですね。
結局、設定の問題は改善されたのだろうか?
わざわざこのような二段階の設定画面が設けられたということは、RestreamのStreamkeyを入力した場合でもStreamkeyが固定されるようになったのでしょうか?
申し訳ありませんがテスト配信は、配信開始通知がリスナーに飛んでしまい迷惑になるので検証することができていません。
とはいえ結局のところ、SLOBSにRestreamのアカウントでログインできるようになったわけではなく、ログインできるのは配信サイトのアカウント1つです。
SLOBS自体の仕組みは変わっていないので、Restreamを使う場合であれば結局Streamkeyが勝手に変わってしまう問題が起きそうです。
おわりに
今回の問題に対して私が実行した解決策は、色々試行錯誤した結果の苦肉の策でしたのであまりスッキリとしたものではありませんでした。
しかし今後SLOBS側でさらなるアップデートと改善が行われる可能性もありますし、暫定的な対応方法としてお試しいただければと思います。
いつかSLOBSにRestreamのアカウントでログインできるようになり、チャットなども一括で管理できるようになれば嬉しいですね。
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