この記事では、Steamでゲーム音楽のサントラ(サウンドトラック)だけでも購入可能になるというアップデートの詳細と、アップデート後に変更されるサントラの管理方法と使い方について説明します。
これまでのSteamのサントラDLCは、ゲーム本体の購入やインストールが必須だったので金銭面や利便性の面でも非常に惜しいコンテンツでしたよね。
そんな不遇な扱いが続いていたサントラにとうとうSteamサウンドトラックアップデートという名の環境改善が行われるのです。
この記事ではSteam内でのサントラの根本的な扱いが変わる今回のアップデート内容を掘り下げていますので、今後どのように環境が整備されていくのかがわかりますよ。
Steamサウンドトラックアップデートの公式アナウンス、変更点
まずは下記のSteam公式アナウンスをざっくりご覧ください。
Steamサウンドトラックアップデート
https://steamcommunity.com/groups/steamworks/announcements/detail/1691596648440131992
ちょっと難しそうな言葉が並んでいてわかりにくいですよね。
開発者向けの情報も混在しており少々混乱してしまうかもしれませんので、次の項目でSteamサウンドトラックアップデートの改善点について触れていきます。
Steamサウンドトラックアップデートの改善点
詳細は上記の公式アナウンスページに書かれているのですが、ユーザに一番恩恵があると思われる改善点の部分をピックアップして掘り下げていきます。
ベースゲームを購入せずに、サントラを購入できる
Steamに限らない話ではありますが、ゲームのサントラには「ゲームそのものは苦手だけど音楽は好き」や「ゲームソフト本体を購入するには高価過ぎる・・・」ということがありますよね。
今回アナウンスされたアップデートにより今後はサントラを単体のコンテンツとして購入できるようになるため、ゲーム本体とは無関係に音楽だけでも楽しむことができるのです。
ベースゲームをダウンロードせずに、サントラをダウンロードできる
たとえば「ゲーム本体の容量は50GB以上あってサントラは700MB程度だけど、ゲームはもうやり尽くしてしまったから音楽だけ聞きたいな」ということがあります。
これまでは、このような場合でもサントラデータをダウンロードするためにはゲーム本体をインストールする必要があり、本来不要な容量を確保する必要がありました。
しかし今後はサントラ単体をダウンロードすることができるので、無駄にディスク容量が圧迫されてしまうという悩みも解消されます。
自分のSteamライブラリを確認してみたところ現在この機能に対応しているのはPortal2のみのようでしたが、恐らく今後対応コンテンツが拡充されていくと思われます。
Portal 2 Soundtrackを試しにダウンロードしてみる(無料)
例としてSteam公式サイトから無料で入手できるPortal2のサウンドトラックで、本当にサントラ単体でのダウンロードができるか試してみましょう。
今回のアップデートが適切に反映されていればベースゲームのPortal2を持っていない方でも、サントラだけを独立してダウンロードすることができるはずです。
まずは下記URLにアクセスし、Steamで「Portal 2 Soundtrack」のページを表示します。
※Steamクライアントから直接「Portal2」と検索しても大丈夫です。
画面をやや下方にスクロールして、右下にある「サウンドトラックをダウンロード」というボタンをクリックします。
Steamを開きますか?
https://store.steampowered.com がこのアプリケーションを開く許可を求めています。
ブラウザで上記のようなダイアログが表示されるので「Steamを開く」ボタンをクリックします。
Steamクライアントに画面が移り、サントラのインストール先を選択するよう要求されるので好きなところにインストールします。
Steamクライアントでサントラを表示、管理できる
ここからはSteamクライアントのライブラリでサントラを表示、管理する方法を確認していきます。
すでに購入済みだったりSteamアカウントに登録済みのサントラであれば、聞きたいときに毎回Steamストアで検索するよりSteamクライアントのライブラリから直接アクセスしたほうが速いです。
Steamクライアントを起動し、ゲーム一覧の上にある下向きの矢印部分をクリックします。
このメニューはSteamライブラリのフィルター機能となっているのですが、恐らく初期状態では”サウンドトラック”のチェックがはずれていると思いますのでチェックを入れます。
ライブラリに「Portal 2 Soundtrack」が表示されるので選択したら、右側に表示される”アルバムのダウンロード”をクリックします。
サントラのインストール先を指定したら”次へ”をクリックしてダウンロードを完了します。
すると、”アルバムを再生”というボタンが現れました!再生してみましょう。
すると、Steamのミュージックプレイヤが起動され無事に音楽の再生が始まりました!
実はミュージックプレイヤ自体はSteamクライアントに以前から内蔵されていたのですが、これまでは曲データの表示がゴチャゴチャしていたので使う気にすらなりませんでした。
これからはサントラだけを独立して利用できることでインストールまでのハードルが下がりましたし、ライブラリでキレイに管理できるようになったことで以前よりもサントラを聞く機会が増えそうですね。
サントラ用にSteam「音楽」ディレクトリを設定できるようになる
Steamライブラリで表示したPortal 2 Soundtrackの画面にある”ディスクで表示”というボタンをクリックすると、サントラデータのインストールディレクトリを表示できました。
自分の場合は、”D:\SteamLibrary\steamapps\music\Portal 2 Soundtrack”というディレクトリがインストール先となっていました。
以前はサントラのデータがインストールされるのは各ゲーム本体のサブディレクトリなどでしたが、明確には決まっておらずゲームによって保存先がバラバラで非常に気持ちが悪かったものです。
今後はサントラのインストール先には”music”という上位フォルダが作られるようになっているので、曲データがスッキリ管理できます。
ベースゲームがSteamで販売されていないサントラを販売できるようになる
これは開発者向けの説明ではありますが、そもそもベースゲーム自体を販売していないサントラが販売できるということで、つまりはユーザ側がそれを購入できるようになるということです。
以前からSteamでは映画単体での販売が行われているので、それの音楽版ということになると思います。(権利関係の問題か、日本からはほとんどの映画コンテンツを閲覧規制されていますが)
アップデートは初期段階
この記事の初投稿時点ではPortal 2 Soundtrackしかこのアップデートに対応していなかったことからもわかるように、当時このアップデートはまだまだ初期段階でありこれから幅広くリリースする予定とのことでした。
実際アップデートから数年が経って対応したサントラもだいぶ増えてきているようで、所有済みゲームのサントラDLCがいつの間にかSteamライブラリに表示されているということもあるかもしれません。
サントラへのアクセスが簡単になり聞く機会が増えれば、お気に入りのゲームへの愛もより深まるかもしれませんね。
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