この記事では前回に引き続き、Nightbotの設定画面について更に掘り下げて今回はSpam Protection(スパムプロテクション)の概要と、設定方法を説明します。
Twitchでゲーム配信をしていて「なんか最近英語で変なチャットが来る」や「さすがに同じコメントがしつこすぎる」など困っていませんか?
そんな悩みを簡単に解決できるのがNightbotのスパムプロテクションです。
この記事を読めばスパムプロテクションをうまく調整できるようになり、もうチャットで不愉快な思いをしなくて良くなりますよ。
前回の記事をまだ読んでいない方はこちらからどうぞ
Spam Protection(スパムプロテクション)一覧と概要
Nightbotのダッシュボード(Nightbot管理画面のホームページ)にアクセスします。
https://nightbot.tv/dashboard
※もしTwitchアカウントなどでのログインができていない場合は、ログインしなおしてください。
Nightbot管理画面左のメニューにある”Spam Protection”をクリックします。
スパムプロテクションの項目一覧と説明
この画面には、Nightbotに用意されているスパムプロテクション機能の一覧が表示されています。
一番左のStatusの列が”Enable”になっている項目は現在有効な状態、逆に”Disable”になっている項目は無効な状態です。
機能名 | 概要 |
---|---|
Blacklist Words/Phrases | 禁止ワード、フレーズの設定ができます |
Excess Caps | 過剰な大文字の使用を規制します ※海外では大文字のみでの発言は大声で叫んでいるようなニュアンスとなり、攻撃的な発言と認識されることが多いためです |
Excess Emotes | 絵文字(スタンプ)の乱用を規制します |
Links | 指定したサイト全体もしくは特定のURLのみコメントできるよう規制します |
Excess Symbols | 過剰な記号の使用を規制します |
Repetitions | 同じ言葉やフレーズの繰り返しを規制します |
スパムプロテクションの有効化、無効化
ここの設定をおざなりにするとせっかく便利なNightbotが過剰に反応してしまい、意図せず善良な視聴者をスパム判定してしまいかねないのでよく設定を確認するようにしてくださいね。
ちなみに私YSYKは、Nightbotのスパムプロテクション機能については暫定的にすべてオフとしました。
各項目の右側にある”Disable”ボタンをクリックすることで無効化できます。
※有効に戻したい場合は”Enable”ボタンをクリックします。
スパムプロテクションを無効化した理由は以下のとおりです。
・まだ視聴者の少ないYSYKと33のチャンネルにとってはかなり規制がきつく感じた。
・記号を組み合わせた顔文字を使用したりするチャット文化のある日本語向けには、意図せずスパム認定されてしまう可能性があると感じた
各項目のオプション設定について後述しますので、なぜそのように感じたのかはご理解いただけるかと思います。
※視聴者数の状況などに応じて程よく設定すれば良いだけであって、有効化しないほうが良いわけではありません。正直なところ、まだ対処困難なレベルのスパマーには遭遇しておらず、詳細な設定を煮詰めるほどの状況ではないので面倒くさくてとりあえず無効化した感があります。
スパムプロテクションのオプション設定方法
各スパムプロテクションのオプション設定方法について順を追って説明します。
各項目の右側にある”Options”ボタンをクリックします。
下の画像の例では”Blacklist Words/Phrases”の設定画面を開くことになります。
Blacklist Words/Phrasesの設定
設定画面がポップアップしますので、各項目について説明します。
項目 | 設定方法 |
---|---|
Blacklist | ここに指定したワードやフレーズがチャットで禁止されます。アスタリスク「*」をワードと組み合わせることで、ワイルドカードとして指定できます。 たとえば「test」を禁止ワードに指定した場合は「test」という単語だけが禁止ワードとなりますが、「test*」と指定すると「test」も「testing」なども禁止ワードとなります。 英語は単語と単語の間にスペースを入れて区別しますが、日本語は単語同士をつなげて書きますので、日本語の禁止ワードを指定する場合は常に「*ワード*」としたほうが良さそうです。 |
Timeout Length | このスパムフィルターに抵触するユーザを規制して発言できなくする(タイムアウト)時間を指定します。Nightbotは最初の違反に対しては警告として5秒間のタイムアウトを与え、その後に抵触が繰り返された場合にここで指定した時間をタイムアウトさせます。デフォルトでは600秒なので10分間となります。 |
Exempt Userlevel | このスパムフィルターを免除するユーザの権限レベルをプルダウンから指定します。ここで設定した権限以上のユーザはこのスパムフィルターに規制されません。 |
Silent | チャットがにぎやかなチャンネルでは警告文が大量に流れると邪魔になるので、このチェックボックスをオンにすることで、Nightbotはこのスパムフィルターに抵触したユーザを警告文なしで規制します。 |
Custom Message | スパムフィルターに抵触して規制を受けたユーザに表示されるメッセージをここに入力した内容にカスタマイズします。空白の場合はデフォルトのメッセージとなりますが、デフォルトはDuke Nukemというゲームキャラクターの引用文となっています。 |
悪質な言葉は配信者自身だけでなく視聴者をも不愉快な気分にさせますのでブラックリストを指定しておけば安心です。
ただし、うまく指定しないと意図せず誤って検知されてしまう可能性もありますのでワイルドカードの使い方などは気をつけてください。
Exempt Userlevel(免除対象のユーザ権限レベル)のプルダウンの内容について説明します。
項目 | 概要 |
---|---|
Owner | 配信者自身:権限は常に最上位です。 |
Moderator | 仲介者:基本的に配信者側のスタッフという立ち位置で高い権限レベルです。本当に信頼できる人だけを任命するべきです。 |
VIP | VIP:TwitchのVIPスロットに指定したユーザに与える権限です。配信者は、”配信中に5人以上のユニークチャット参加者を獲得する”と”50人のフォロワーを獲得する”という条件を満たすことで、VIPスロットを使えるようになります。 |
Regular | 常連:自分のチャンネルによく来てくれるな というユーザをNightbotの機能で指定することができます。 |
Subscriber | サブスクライバー:チャンネルに月額登録してくれたユーザ向けの権限です |
Everyone | すべてのユーザ向けの権限です |
権限レベルはプルダウン選択肢の上から下と連動しており、ここで指定した権限レベル以上のユーザがスパムフィルターの免除対象となります。
設定が完了したら”Submit”ボタンを押すことで、設定内容を保存できます。
Excess Capsの設定
Blacklist Words/Phrasesのときと同じ項目名のものは内容も同じですが、このスパムフィルターで独自の項目は”Limit”の項目です。(以降のスパムフィルターも同名項目は同内容です)
デフォルトでは”8″に設定されており、1つの発言に8つ以上の大文字使用があった場合に規制されることになります。
スライドバーでこの数字の数を調整することができます。
日本語メインのチャットではあまり問題にならない項目かもしれませんが、英語圏の視聴者が多いチャンネルでは有効にしておいたほうがより安心です。
Excess Emotesの設定
Excess Emotesのスパムフィルターでも独自項目は”Limit”です。
デフォルトでは”3″に設定されており、1つの発言に3つ以上の絵文字があった場合に規制されます。
絵文字は使ったほうが盛り上がると思うので、よほどスパムがひどい場合以外は無効化にして良いと思います。
Linksの設定
Linksのスパムフィルターでの独自項目は”Whitelist”です。
このスパムフィルターを有効化している場合、URLはホワイトリストで指定したもの以外は発言できなくなります。
ホワイトリストでの指定方法は、1行につき1サイトのURLを書き込みます。
また、”youtube.com”とドメインを指定した場合はYoutube内のすべてのリンクがホワイトリストに指定され、”twtitter.com/thenightbot”のような特定のURLを指定した場合はこの特定のURLのみがホワイトリストに指定されます。
宣伝URLなどのスパムが多い場合は有効化しておけば規制できます。
Excess Symbolsの設定
Excess Symbolsの独自項目は”Limit”です。
デフォルトの設定は”8″で、こちらも絵文字のスパムフィルターと同じ説明文なので1つの発言内に8個以上の記号が使用されている場合に規制されます。
\(^o^)/などの顔文字は記号で構成されており、これでも7文字の記号がありますので、誤BANを防ぎたい場合には無効化したほうが無難です。
Repetitionsの設定
Repetitionsの独自項目も”Limit”です。
デフォルトの設定は45となっており、発言内容の45%が同じだった場合に規制されます。
何回も同じことをしつこく言われてしまいそうな場合は有効化しておいたほうが良いです。
おわりに
今回はスパムプロテクションの概要と設定方法を掘り下げました。
特にチャットが賑わってきた中堅チャンネルでは、各フィルターを適切に設定することで、悪質なスパマーや場を不愉快にする発言を封じ込められますので有効活用しましょう。
YSYKと33のチャンネルでもチャットのコントロールに困ってしまうほどチャンネルが賑わうことを目指しています👍
次回は私YSYKが実際に設定してみたカスタムコマンドとその設定方法を掘り下げて紹介しますので、ぜひこちらの記事も参考にしてください。
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