この記事では2Dアクションゲームの「アルチキ」ことUltimate Chicken Horseをレビューします。
「なにか気軽に楽しく遊べるゲームは無いかな?」とさまよっているあなたに向けて、このゲームのどんな点が面白いのかポイントをしぼって紹介していきます。
アルチキは開発者の愛にあふれた数々のアップデートが繰り返し行われており、とても洗練された楽しいゲームなのでぜひ参考にしていただければと思います。
ゲーム概要
どんなゲーム
アルチキはどんなゲームかと言うと、ターンごとに即興で障害物競走のコースの制作とプレイを繰り返していくマリオメーカーのようなイメージです。
とにかく気軽に遊べる2Dアクションゲームで、みんなでコースを作っていくなかで自分だけがゴール出来るように罠を仕掛けていくような駆け引きがあり笑いが絶えません。
プラットフォーム
アルチキのすごいところは、これまでのアップデートの積み重ねによって以下すべてのプラットフォームとのクロスプレイが可能なことです。(2023年現在)
PlayStationとNintendo Switchとのクロスプレイは2020年3月13日頃のA·cobra·tic Updateで対応
Xboxとのクロスプレイは2022年9月30日頃のversion 1.9.02 Updateで対応
となっており、2016年3月5日にリリースされた本作が長年に渡って手厚くサポートされてきたのが見て取れます。
また、Steamでプレイする場合は「Remote Play Together」の機能が使えるので、とりあえず1人がゲームを購入すればオンライン経由でフレンドを招待してローカルマルチプレイとして一緒に遊んでみるということもできます。
プレイ人数
プレイ人数は1~4人までです。
アルチキでのマルチプレイはローカルとオンラインどちらにも対応しており、4人でプレイするのが一番盛り上がると思いますが2人だけでも十分楽しく遊べます。
オンラインプレイではフレンド同士だけではなく、サーバーブラウザから知らない人のロビーにも簡単に参加することができます。
記事執筆時点でもロビーが複数用意されていたので、フレンドがいない場合でも一緒に遊ぶ人がいないという心配がありません。
完全に1人で遊びたい場合はステージ制作機能を楽しむことができるものの、CPUが対戦相手になってくれる機能はありません。
操作方法
アルチキはキーボード&マウスでも一応プレイできますが、2Dアクションゲームでは細かな操作のしやすいコントローラーでプレイすることを強くオススメします。
キーボードの場合でも、以下のように基本的なアクションは一般的な配置なので直感的に操作することができます。
アクション | 操作 |
---|---|
キャラ移動 | WASD |
ダッシュ | Shift |
ジャンプ | スペース |
選択 | スペース(クリック) |
キーバインドの設定変更でカスタマイズも可能ですが、どちらにせよ2Dアクションゲームをキーボードで上手にプレイするのは難しいと思います。
ゲームの流れ
まずはステージ選択
ステージ選択は基本的には多数決となっており、プレイしたいステージの看板の前に集合することで決定できます。
ただしゲームのホストとなっているプレイヤーが別のステージをプレイしようとするとそちらが優先されるので、確実にステージを選択したい場合は自分がホストになったほうが良いです。
アイテムを配置して、ゴールを目指す
ステージ選択が完了したら、いよいよゲームスタートです。
目標はとにかくスタートからゴール地点まで到達すること。
何もギミックのないステージでゴール地点に到達すれば良いだけなら簡単なことですが、ここからがこのゲームの面白いところです。
ゲームが始まると、ランダムに用意されたアイテム(障害物)たちを選択する画面が表示されます。
アイテムを選択したら、ステージ上に自由に配置します。
ゲーム開始直後では、ジャンプでは飛び越せないビルの谷間を埋めるように足場となるアイテムを設置して協力する和やかな場面になったりします。
また、序盤に選択できるアイテムたちはただの足場だったりしますが、だんだんと凶悪な仕掛けを持つ攻撃的なアイテムが出現してきたりします。
あくまで基本ルールでの話ですが、1度に配置するアイテムの数はプレイヤー数によって以下のように変動します。
プレイヤー数 | アイテム配置数 |
---|---|
3~4人 | 1人1個 |
2人 | 1人2個 |
アイテムの配置が完了したら、いよいよゲーム本番のスタートです。
配置したアイテムを利用して、とにかくゴールまで生きて到達することが目標です。
上の画像くらいの障害物であれば、まだ誰でも簡単にクリアできそうですよね。
(私が使っていた猿のキャラクターは、うっかりビルの谷間に落下死しました…)
アルチキではここまでの一連の流れを2回目、3回目…と繰り返しプレイしていくことになります。
データのセーブ
ゲーム途中でセーブする機能はありません。
キャラクターやステージのアンロックなど、アカウントの進行状況は随時オートセーブされるのでセーブについて普段意識することはありません。
プレイ時間
1ゲームが完了するまでは長く見ても30分程度だと思います。
ゲームルールを細かく設定できるので状況に合わせて短く遊ぶこともできます。
ここが面白い
ゲームの勝利条件
アルチキの基本ルールではラウンド制かつポイント制となっており、12ラウンドのなかで5ポイントを先に獲得したプレイヤーが勝利となります。
1ラウンドとは、
- アイテム選択
- アイテム配置
- ステージでゴールを目指す
この一連の流れをセットにしたものを指します。
ポイントは、
- 無事に生きてゴールができたら1ポイント
- 1人だけでゴールしたら追加ポイント
- 誰よりも早く1位でゴールしたら追加ポイント
- 全員がゴールできたら全員0ポイント
など、色々な条件でもらえるポイント数が変動します。
なかでも「全員がゴールできてしまったら全員0ポイント」という点が、このゲームの面白さの鍵となっています。
つまりゲームに勝利するためには、”自分だけはクリアできるけど他の人はクリアできない”という難しさがギリギリのステージを作り上げる必要があります。
そしてそのステージの難易度を左右するのは自分たちが選択したアイテムの種類や配置方法なので、各プレイヤーたちの”たくらみ”によってラウンドごとにステージの様相が変化していくわけです。
ゲーム後半のカオスが楽しい
上の画像は、ラウンドを繰り返して多数のアイテムを配置してきたゲーム後半の様子です。
そこら中に配置して訳のわからなくなったアイテムの罠たちをかいくぐり、このカオスなステージのゴールを目指します。
一見「絶対クリアできないでしょ」というステージでも、意外と自分なら通れるという道が見つかったりします。
自分だけが無事にゴールに到達できたときは思わず「ヨシッ!」と口に出てしまうほど嬉しくなります。
この回ではちょっと極端に自分だけが勝つラウンドが続いてしまいましたが、いよいよマッチポイントというところまでゲームが進行し…
無事に優勝を勝ち取ることができました!
この決着がつくまでが1ゲームになるわけですが、1ゲームが30分に満たない程度で遊べる割にはかなりエキサイトして楽しめます。
ステージの仕掛けが豊富
ゲームをプレイするステージは公式で用意されているものだけでもかなりの数があり、ゲームプレイ中のアンロックで新しいステージがさらに増えていきます。
各ステージには色々な形状や仕掛けがあったりして、より一層このゲームの遊びの幅を広げてくれます。
見慣れたアイテムを配置したつもりでも、とんでもない結果になることがあるかも。
良いところ
かわいいキャラクター
ゲームを開始すると自分が操作するキャラクターを動物たちの中から選ぶことになるのですが、これが絶妙に可愛くて憎たらしくてこのゲームの楽しさを引き立ててくれます。
ゲームのアップデートで新しい動物が追加されることもあり、ゲームプレイ中にアンロックすると使えるキャラクターが増えていきます。
キャラクター性能に差はないので、直感で気に入ったキャラクターを自由に選ぶことができます。
キャラクターは動物を選ぶだけではなく、それぞれに用意された洋服やアクセサリーなどを着せ替えして楽しむこともできます。
ステージ数は無限大
ステージ選択画面の地下には「ステージローダー」というものが用意されており、そこでは無数にあるユーザー製作のステージたちを選択して読み込むことができます。
公式ステージだけでもかなりの数がありますが、こちらも含めると遊べるステージは実質無限大というわけです。
もちろん自分がステージ製作者になることもできるので、1人でコツコツとオリジナルステージを作り上げて公開するという遊び方もできます。
遊び方も無限大
アルチキではゲームルールを始めとして、色々な設定を自由にいじくることができます。
各ブロック(障害物アイテム)の出現確率や、重力の強さなど、他のゲームでは見たことないほど細かく調整ができるので何度プレイしてもまったく違うゲームのように遊ぶことができます。
ゲームルールごといじくるのはちょっと面倒くさいという場合でも、スコア調整機能を使うことで簡単にゲームバランスを調整することもできます。
たとえばプレイヤー間でアクションゲームの上手さに応じて
- 苦手な人はスコア100%
- 得意な人はスコア50%
のように設定すれば、得意な人は苦手な人の2倍頑張る必要があるのでちょうど良いバランスで遊ぶことができるようになります。
Twitch連動機能あり
一般のプレイヤーにとってはあまり関係ありませんが、アルチキはなんとTwitchとの連動機能まであります。
Twitchはゲーム実況の生配信が活発なYoutubeのようなサービスのことで、主にゲームを配信する側の配信者とチャットでコメントする視聴者の共存で成り立つコンテンツです。
アルチキでTwitch連動をさせると、視聴者がチャットでキーワードを入力することでゲームに出現するアイテム(障害物)の候補を投票して決められるようになります。
投票に使うキーワードは以下のページを参照し、https://www.cleverendeavourgames.com/twitchvotes
「New Twitch Chat Codes」という表の枠下にある「Japanese」を選択することで、日本語で一覧表示できます。
普通に配信を見ていても面白いゲームではありますが、視聴者が積極的に配信にちょっかいを出すことでより配信が盛り上がることでしょう。
気になるところ
ゲーム途中での参加ができないので、プレイヤー4人でプレイしたい場合は人が集まるまでロビーで少し待つ必要があります。
フレンドとプレイする場合は特に気にならないでしょう。
どんな人におすすめ?
アルチキは以下のような人にオススメなゲームです。
- アクションゲームが好き
- かわいいキャラが好き
- 短時間で気軽に遊びたい
- 複雑なルールを覚えるのは面倒
- みんなでワイワイ爆笑したい
特にDiscordなどでVC(ボイスチャット)をつなげて一緒にプレイできるフレンドがいる場合は、初めてプレイするその瞬間からとんでもなく盛り上がるはずです。
前述のとおりアルチキはクロスプレイ完全対応なので、PCや自分の好きな家庭用ゲーム機を選んで購入できるのも魅力の1つでしょう。
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