IPS144HzのVG259QとTN120HzのXL2420Tで画質比較

PC周辺機器

※現在は「VG259QR」が後継商品となっています。


今回の記事ではIPSパネル144HzのVG259Qの設定面や実際のゲームプレイ時の画質についてレビューするため、これまでメインで使っていたBenQのTNパネル120HzのゲーミングモニタであるXL2420Tとの画質比較レビューをします。


前回の記事でも触れましたが速度至上主義のTNパネル、美しいと言われるIPSパネル。
PCゲーマーはどちらのモニタを購入すべきなのか、迷ってしまいますよね。


実際のゲーム映像をそれぞれのモニターに複製表示した画像を載せていきますので、IPSパネルとTNパネルのモニターでは画質面でどのような違いが出るのかが一目瞭然です。

今回の画質比較によって、VG259Q購入の参考になれば幸いです。


ちなみに前回の記事では、ASUSのIPSパネル144HzゲーミングモニタのTUF GAMING VG259Qの開封~設置をメインにレビューしましたので合わせて参考にしてください。

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VG259Q購入直後にやるべき144Hzの設定方法

画質比較の前に、VG259Q購入直後では144Hzではなく60Hzがデフォルト設定となっていますので、真っ先にやるべき144Hzの設定方法を説明します。
※説明はWindows10の画面を元にします。


デスクトップの何もない場所で右クリックをして、”ディスプレイ設定”をクリックします。



ディスプレイ設定用の画面が開きますので、下までスクロールします。



下の方にある”ディスプレイの詳細設定”をクリックします。



ディスプレイの詳細設定で選択されているディスプレイがVG259Qであることを確認して、下にある”ディスプレイ1のアダプターのプロパティを表示します”をクリックします。



グラフィックボード名のかかれたウィンドウ(画像ではRTX2070)がポップアップしますので、”モニター”タブをクリックします。



モニターの設定 画面のリフレッシュレート項目にあるプルダウンをクリックして、”144ヘルツ”をクリックし、下にあるOKボタンを押して設定完了です。



ちなみに同様の流れでTNパネルのXL2420Tのほうは120Hzの設定にしています。
(画面上は119Hzと表示されていますが仕様であり、実ゲームでは設定どおりのフレームレートが実現されています)

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VG259Qは公式にG-SYNC Compatible対応している

VG259Qの表向きはAMD(Radeonグラボ)のFreeSync対応のみが謳われているのですが、NVIDIA(Geforceグラボ)の公式サイトで確認すると、同様のVRR(Variable Refresh Rate)技術であるG-SYNCのCompatibleという機能に正式対応しています。

https://www.nvidia.com/ja-jp/geforce/products/g-sync-monitors/specs/

以前まではG-SYNC対応モニタというと、液晶モニタそのものに高価な専用基板が搭載されている必要があり、同程度のスペックの商品と比べると数万円レベルで高い価格設定となっていました。


そのためG-SYNCはコストの面で非常に手の出しにくい機能でしたが、G-SYNC Compatibleという仕組みが登場してからは、専用基板が不要となりこの機能が動作すると認められたモニタが続々と登場していました。

その一つに今回のVG259Qも認められているというわけです。

※グラフィックボードの型番、グラフィックドライバのバージョン、DPケーブルでの接続など多少の条件があり、それを満たす必要はあります。


実際にNVDIAコントロールパネルで”G-SYNCの設定”項目を確認してみました。

”2.変更するディスプレイを選択します。”の項目で、VG259Qを選択しているときでは、”選択したディスプレイモデルの設定を有効化”というメニューが表示され、G-SYNC機能を有効にすることができます。


試しにXL2420Tのほうを選択してみたところ、

有効化するためのメニューが消えてしまい、XL2420TではG-SYNCを有効にすることはできませんでした。


なお、VG259Qの画面右側背面のジョイスティックで操作できるOSDメニューから、予めAdaptive Sync/FreeSyncの項目はONにしておく必要があります。(デフォルトでONになっています)

ただし、VG259QではAdaptive Sync/FreeSync、G-SYNCを有効にした状態で、ELMB(Extreme Low Motion Blur)機能を有効にすることはできません。


後述しますが、私はG-SYNC機能こそが優秀に感じたので、ゲーム側のバグなどでG-SYNCに関連する問題がある場合以外はELMB機能を使う必要はないかなと思っています。

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VG259QとXL2420Tの実際のゲーム画質比較

MHWアイスボーンのインゲーム画像で比較

こちらがVG259QでFPS Modeのプリセット使用時の写真です。
(格安スマホのしょぼいカメラで撮影しています)

G-SYNCを有効にしており、ELMBはオフ。
Shadow Boostも0です。


こちらがXL2420Tで、ゲーマー1(FPS向け)のプリセットを使用しています。

同じ場所に立っている場面なのですが、VG259Qのほうが色味がしっかり区別して描画されていて、XL2420Tのほうは全体的に青白く冷たい印象になっています。

G-SYNCとELMBどちらを使うべきか

試しにVG259QのG-SYNC機能をオフにしてELMB機能をオンにした状態と、XL2420Tの画質比較をしてみました。

左側がVG259Qで、右側がXL2420Tです。

見ての通りですが、ELMBはいわゆる黒挿入という方法で、残像やボケ感を低減するための機能です。(肉眼ではこの黒い帯は見えません)

しかしこの機能をオンにするとガクンと画面の明るさが暗くなります。

写真ではわかりづらいですが、実はXL2420Tでも薄っすらと黒いバーが移動しているのが撮影時に見えていて、同様の技術がデフォルトで使われていることがわかりました。


なお、VG259QでELMB有効化時の暗くなり方は、G-SYNC有効化時の明るさと比べるとかなり極端なものです。

左側がVG259Qで、右側がXL2420Tです。

この画像では、ELMBを有効なまま明るさ設定をデフォルトの90→100に変更し、Shadow BoostをマックスのLevel3まであげてもやや暗い印象を受けました。


最初にG-SYNC有効状態のナチュラルでキレイな状態を見てからELMBを有効にしたせいもあるかもしれませんが、私は実際のゲームプレイでもG-SYNCには何の不自由も感じず、逆に華やかでキレイな画面をキープしたまま、なめらかさも手に入るG-SYNCを使っています。


また、海外コミュニティでは以前からULMB(ELMBの旧称) vs G-SYNCなどのスレッドが立てられており議論されていますが、ほとんどの場合にG-SYNCの優位性が語られている印象です。


ざっくりですがG-SYNCとELMBの機能には、

G-SYNCスタッタリング(カクつき)、ティアリング(描画のズレ)、入力遅延を解消する
ELMBモーションブラー(ぼやけ)を解消する

という違いがありますので、ゲームによってより強く追求したいほうの効果を有効にするのが良いと思います。

繰り返しになりますが、私は実際に使ってみてELMBの暗さにネガティブなインパクトを感じ、G-SYNCのほうが好印象でしたのでこちらを使っています。

PAYDAY2のインゲーム画像で比較

どの写真も左側がVG259Qで、右側がXL2420Tです。

VG259QはFPS ModeでG-SYNCをオン、Shadow Boostはゼロ、ELMBはオフです。

左側がVG259Qで、右側がXL2420Tです。

写真では黄色が飛んでしまっていますが、これは撮影しているカメラのせいであり、実際に肉眼で見ていたときはVG259Qのほうが断然鮮やかでキレイな印象でした。
逆にXL2420Tはやはり味気ない感じの色になっています。


暗い場所にも行ってみました。

左側がVG259Qで、右側がXL2420Tです。

写真でもVG259Qでは銃の左前に色の違う床があるのがわかりますが、XL2420Tでは何も見えないですね。

肉眼ではXL2420Tでもギリギリ見えていましたが、こういうシーンでもVG259Qのほうが見やすさが上回っているようです。


奥に部屋が続いている場所ですが、

左側がVG259Qで、右側がXL2420Tです。

奥の部屋の照明の暖かさがVG259Qのほうがわかります。


照明が近くにある場面でも、

左側がVG259Qで、右側がXL2420Tです。

VG259Qでは暗い部分もハッキリ見えています。

追記:購入からしばらく経っての使用感

VG259Qを購入し、メインモニターとして毎日使用して数ヶ月が経過しました。

CSGOなどのFPSゲームを含めいろいろなゲームを何種類もプレイしましたが、描画のなめらかさが体感として十分保たれているし、特に遅延感もなくTNパネルのXL2420Tと比べて機敏さに引けを感じることはありませんでした。


また、VG259Qのほうが見ていて疲れるというようなこともないですね。

映画などの動画も何本か見ていますが、画面上での色表現が鮮やかなので映像からはよりダイナミックな印象を受けますし、満足感が高まるばかりです。


そんな感じでVG259Qには特に不満はなく、愛機としてこれからもメインモニターとして付き合っていきたいモニターです。

おわりに

画質や色味というのは好みの問題もあるといえば元も子もないかもしれません。

しかし、少なくとも私はIPSパネルで144Hzの24.5インチゲーミングモニタというVG259Qを実際に使ってみて、これまで使っていたTNパネルで120Hzの24インチゲーミングモニタのXL2420Tよりも優れていると感じました。


120Hz→144Hzへの変化感や、G-SYNCの効果のほどなどは主観による部分が強いため伝えることが難しいですが、私はVG259QがIPSパネルだからTNパネルのXL2420Tよりもモタついて見える とも感じませんでした。


なによりやはり、VG259Qのモニタから感じる美しさ鮮やかさに驚いており、それでいて144Hz対応によりなめらかな描画も確保できているので非常に満足しています。

前回から2回に渡って記事にしましたが、購入を迷っていた方にはぜひ購入をおすすめしたい商品です。

※現在は「VG259QR」が後継商品となっています。

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