この記事ではPC版GTA5について、導入された「BattlEye」というアンチチートソフトウェアの安全性や注意点などについて説明します。
いつものようにGTA5をプレイしようとしたら、突然「BattlEye Launcher」という見慣れない画面が表示されて驚いたという方も多いかもしれません。
たぶん必要なソフトなんだろうけど、なんのために使うのかわからないという状態のままインストールをするのは怖いですよね。
GTA5にBattlEyeの導入が必要になった理由であろう経緯から順を追って説明していくのでぜひ参考にしてください。
専門のアンチチートソフトでチーター対策を強化する
2024年9月17日のPC版GTA5のタイトルアップデート バージョン1.69によって、サードパーティ製(外部会社)のアンチチートソフトウェアである「BattlEye」が導入されました。
これまでも開発元であるRockstar Gamesお手製の仕組みでGTA5オンラインにはびこるチーター(不正行為を行うユーザー)に対処をする機能は持っていたはずですが、過去のPC版の惨状を知っている方からすれば何もしていないも同然な状態だったのは周知の事実です。
そこでチート対策の専門家ともいえる外部の会社が開発するBattlEyeというアンチチートソフトを導入して、現在の状況を改善しようという試みが恐らく今回のアップデートの目的です。
PC版が発売された2015年4月14日から実に9年以上経過してからようやく、自社の仕組みでは対応できていないという現状が認識されRockstar Gamesがチーター対策に本腰を入れ始めたという形になります。
BattlEyeは安全?
BattlEyeとはBattlEye Innovationsが開発するアンチチートソフトウェアであり、ゲームからチーターを排除することを目的としたものです。
古くは2004年のバトルフィールド ベトナムから、2024年現在でも以下のような大手の有名タイトルなどでBattlEyeが採用されています。
- ARMA 3
- ARK: Survival Evolved
- Escape from Tarkov
- PUBG
- Rainbow Six Siege
BattlEyeはゲームで発生し得る不正行為を未然に防ぐためのものであり、PCにインストールすることによって意図的に悪さをするような怪しいソフトではないので、そういう意味では安全なものと考えて良いです。
誤BANに注意
専門的なアンチチートソフトが導入されたということは、以前よりも怪しい行動についてはきつく取り締まるということです。
普通のPCで普通にGTA5をプレイをする善良なプレイヤーは基本的に心配ありませんが、マクロツールなど通常はゲームに不要なソフトを起動したままにしていると誤BAN(冤罪でのペナルティ)の対象になるリスクが増す可能性があります。
今後は不要なソフトは極力終了してからGTA5を起動するようにして、余計なことをしないよう気をつけて自衛していくほうが安全です。
GTA5に関わらずともですが、出どころのわからない怪しいソフトなどは絶対に使わないほうが良いです。
BattlEyeの影響範囲
BattlEyeをインストールしないと今後はGTA5オンラインをプレイすることができなくなります。
一度インストールしてしまえば、あとはGTA5を起動すると同時に裏で勝手にBattlEyeが起動する仕組みなのでプレイヤーが特に意識してなにかをする必要はありません。
また、BattlEye導入によってゲームが若干重くなったと感じるプレイヤーもいるようですが私の環境では現状そのような感覚はなくロード時間などもこれまでと体感での差はありません。
さらにSteam開発元のValveの携帯ゲーム機であるSteam DeckではGTA5オンラインのBattlEyeをサポートしていないということで、今後はストーリーモードのみプレイが可能になるとのこと。
GTA側は公式にSteam Deckをサポートしてるわけじゃないんだから、技術的な質問等はすべてValveに問い合わせをしろというスタンスを示しています。
今後Steam Deck側のアップデートでGTA5のBattlEyeへの対応が進む可能性はあるかもしれませんが、現状はGTA5オンラインをプレイすることができない点には注意が必要です。
BattlEyeを無効化する方法
シングルのストーリーモード、ロールプレイサーバーやReshadeなどの外部MODを使用したプレイへの対応として、BattlEyeを無効化する方法が2通り用意されています。
- Rockstar Games Launcherの設定画面でBattlEyeの無効化を設定
- Steamなどの起動オプションのコマンドとして「-nobattleye」を入力
BattlEyeを無効化している間は当然GTA5オンラインのプレイはできなくなるので、オンラインをプレイする際は有効に戻す必要があります。
BattlEyeの有効性
これまでのGTA5オンラインにおけるチート問題は、GTA5本体のアップデートがあるとほんの少しの間チーターが減るが、チートツールを販売する業者が迅速に対応するせいで元通りになるという”いたちごっこ”でした。
今回のGTA5へのBattlEye実装直後の現在はチーターが一掃されているようで、「BattlEyeを導入しているその他のタイトルでチーターを排除できていないから意味がない」というような批判の声もありながら一定の効果は出ているようです。
今後チート販売業者がどの程度食らいついてくるのかは未知数ですが、少なくともこれまでのガバガバな状態よりはマシな状態になったと思いたいものです。
BattlEyeのインストール
GTA5のアップデート バージョン1.69以降に初めて起動した場合は、上記画像のようなBattlEyeのインストールを要求するポップアップが表示されます。
前述のとおり今後GTA5オンラインをプレイしたい場合はインストールが必須となるので、記載されている内容をよく読んで理解したうえで「インストール」をクリックします。
エンドユーザー使用許諾契約書という利用規約のようなものが表示されるので、これも内容を理解したうえで「受け入れる」をクリックします。
BattlEyeが具体的にどのような情報を処理するのかが表示されるので「OK」をクリックすると、自動的にGTA5が起動されます。
BattlEyeのインストールはこれで完了で、今後はGTA5を起動すれば裏でBattlEyeが自動的に起動されるようになりポップアップなどは表示されなくなります。
BattlEye導入の理由?
ここからは完全に個人的な推測を元にした余談です。
Rockstar Gamesが今回PC版のGTA5にBattlEyeを導入した理由は、すでにPS5とXbox Series X|S向けに提供している「GTA+」という月額課金型のサブスクリプションサービスをPC向けにも実装するための下準備なのではないかと私は勝手に思っています。
GTA+はリアルマネーを支払う代わりにGTA5オンライン内で様々な特典が得られる有料サービスですが、これまでPC版におけるチーターは好き放題に資金を増やすことができたし、どんなコンテンツに対してもやりたい放題だったわけです。
そんな状態では追加料金を払ってまでPC版を積極的にプレイしたいというプレイヤーは獲得できないでしょうから、BattlEye導入によってゲーム環境の改善をはかりお金を払う価値があるゲームであるということを改めてアピールしたかったのではないかという考えです。
これまでの消極的過ぎたPC版GTA5の扱いを考えて非常に嫌な言い方をすれば、誠意を持ってチーター対策に本腰を入れる決断をしたというよりは、GTA6の発売を目前にした営利企業としてGTA5から得られる利益を最大化するために動き始めたのかもしれません。
とはいえBattlEyeの導入によってPC版GTA5オンラインのゲーム環境がある程度改善できれば、結果的にそれがプレイヤーにとってもWin-Winになるためひとまずは歓迎できる流れと考えて良いでしょう。
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