この記事ではGrand Theft Auto 5(以下、GTA5)のオンラインにおける『公開ソロセッション』の作成方法のうち、Firewallを使った場合の設定方法を説明します。
Firewallでは細かく設定すればキッチリと狙って一部の通信を継続的に遮断できるためチーター対策としても使えますし、フレンド招待をしても後から他人が増える心配がありません。
その代わりFirewallの設定画面では誤った操作をすると最悪ネット通信ができなくなるようなリスクもありますので、書いてある内容がまったく理解できない場合は下記の簡単な方法のほうをご確認ください。
それでは設定手順について順番に説明していきます。
設定手順
まずはWindows標準のWindows Defender ファイアウォールを開き、左側にある「詳細設定」をクリックします。
画像はすべてWindows10のものです。
コントロールパネル等を探すのが面倒な場合は、Winキー+Rを同時押しして「ファイル名を指定して実行」を開き、「firewall.cpl」と入力してOKをすれば一発で開くこともできます。
受信の規則
詳細設定の画面が開いたら、左上にある「受信の規則」でこれから新しい設定をつくります。
「受信の規則」という文字の上で右クリックすると画像のようなメニューが出るので、「新しい規則」をクリックします。
「カスタム」を選択した状態で「次へ」をクリックします。
「このプログラムのパス」を選択し、「参照」ボタンをクリックしたらGTA5をインストールしたフォルダをたどっていき「GTA5.exe」を指定し、次へ。
通常は、インストールしたドライブの中で
”\steamapps\common\Grand Theft Auto V\GTA5.exe”
というフォルダ構成になっています。
プロトコルの種類を「UDP」選択し、プロトコル番号は自動で「17」になるのでそのまま。
ローカルポートは「特定のポート」を選択し、すぐ下の空欄に「6672」と入力します。
リモートポートは「すべてのポート」のまま、次へ。
スコープについては、自分ひとりだけの公開ソロセッションで問題なければ特に設定は不要なのでそのまま次へ。
フレンドを招待したい場合については記事後半で説明します。
操作では「接続をブロックする」を選択して次へ。
プロファイルはデフォルトのまま、すべてチェックが入ったまま次へ。
名前は自分がわかる名前なら何でも良いので入力します。
「*GTA V Solo Public Session」などわかりやすい名前にしたうえで、先頭に「*(アスタリスク)」などを入れておくと名前順で並び替えされても一番上に表示されるので管理しやすいです。
名前を入力したら完了をクリックします。
設定が完了した時点ですでに規則は有効化された状態になっています。
規則名の左にある「丸に斜線のマーク」があるときが有効な状態です。
規則名のうえで右クリックをして「規則の無効化」をクリックすることで、作成した規則を無効化することができます。
無効化した場合は「丸に斜線のマーク」は消えます。
送信の規則
次は送信の規則のほうで、新しい規則を作成します。
ただ設定内容は受信の規則で作ったものとまったく同じ内容なので、記事の上の方に戻って同じ手順を繰り返してください。
※受信の規則だけ作っても、送信の規則が無いと正常に機能しません。
フレンドを招待したい場合の追加設定
手順
作成した規則名のうえで右クリックをして「プロパティ」をクリックします。
※この設定も受信の規則、送信の規則の両方でまったく同じことを2回やる必要があります。
新しく開いたメニューの中で上にある「スコープ」タブを選択したら、リモートIPアドレスのほうで「これらのIPアドレス」を選択し、「追加」をクリックします。
「このIPアドレスの範囲」を選択して、フレンドのグローバルIPアドレス以外をすべて指定する必要があります。
画像ではフレンドのIPが「100.50.100.1」だと仮定した場合に、「0.0.0.0~100.50.100.0」までをブロック対象に指定するという設定になっています。
これでいったんOKをします。
ただしこのままでは「100.50.100.2~255.255.255.255」までのIPアドレスが野放しになってしまうので、さらに「追加」ボタンを押して該当部分の設定を加えます。
2回の追加作業をしてリモートIPアドレスの欄の「これらのIPアドレス」に以下のように2行が表示されていれば設定完了です。
- 0.0.0.0-100.50.100.0
- 100.50.100.2-255.255.255.255
※前述のとおり受信の規則と送信の規則の両方で設定する必要があるので、同じ設定を繰り返します。
IPの指定方法について
フレンドのグローバルIPはGoogleで「IP 確認」などで検索すれば、サイトにアクセスしてもらうだけですぐに確認できます。
スコープに設定するべき「IPアドレスの範囲」は、「0.0.0.0~フレンドのIPマイナス1」と「フレンドのIPプラス1~255.255.255.255」というシンプルな法則になっています。
もし2人のフレンドを招待したい場合は、
- 0.0.0.0~フレンドAのIPマイナス1
- フレンドAのIPプラス1~フレンドBのIPマイナス1
- フレンドBのIPプラス1~255.255.255.255
というように間に挟み込む感じで3回の追加作業になります。
Firewallでの公開ソロセッションの作り方
自分1人でプレイする場合
今回Firewallで作成したGTA5用の受信の規則、送信の規則ともに有効化した状態のままで普通に公開セッションに入ります。
※ただし現在の環境ではチーター問題はむしろ悪化しているので、普段から招待限定セッションで起動するクセをつけておいたほうが多少は安全です。
これで公開ソロセッションの作成完了です。
作成した規則を有効化している間は他人が勝手に入ってくることはありません。
もし公開セッションのロードが完了してからAlt+TabなどでFirewallを表示して作成した受信の規則と送信の規則の両方を有効化した場合は、他人の名前で「退出した」というログが大量に出て公開ソロセッション化します。(実際には自分が退出しています)
規則の有効化をするときにシングルモードに戻されてしまう場合は、MCやCEOのビジネスを開始した状態であれば防止できるようです。
フレンドを招待する場合
まず”公開ソロセッションで自分1人になる”という状態を作り自分がそのセッションのホストになる必要があります。
上の項目でスコープの詳細設定をした規則を有効化すると強制的にセッションは自分1人になるので、その後で規則をいったん無効化します。
数秒間おいてから事前にIPの設定をした対象のフレンドを自分のセッションに招待します。
フレンドがセッションに参加できたら、規則を再び有効化します。
これで予めIPの設定をしたフレンド以外は勝手に入ってこれないセッションのできあがりです。
※こちらの場合も規則を切り替える際は、受信の規則、送信の規則の両方を切り替える必要があります。
注意点
作成した規則を有効化している間は、コンタクトミッションや強盗などのいったんマッチングサーバーとの通信を挟むコンテンツは基本的にプレイすることができません。
それらのコンテンツは招待限定セッションなどでもプレイできるので、必要ないときは作成した規則を無効化する必要があります。
※ただし前述のとおりチーター問題は悪化していくばかりでRockstar Gamesから何らかのアクションがない限り不特定多数とのマッチングはかなり危険な状態なので、フレンドだけを招待するようにするなど注意が必要です。
おわりに
そもそもこの記事を作成することになったのは、現在のPC版GTA5オンラインでは公開セッションにいけば必ずチーターに遭遇するくらいの無法地帯になっているからです。
開発会社であるRockstar Gamesはチーター対策をする気はないのだろうか?というほど野放しな状態なので現状のまま普通にプレイするのは不可能と言っても過言ではありません。
正直、なんでこんな面倒な設定と操作をしないとまともにゲームをプレイできないんだと悲しくもなりますが一度設定さえしてしまえば有効化の作業だけでチーターのいない安全なセッションが確立できます。
タスクマネージャ方式に続き今回も苦肉の策ではありますが、公開セッションでしかプレイできないコンテンツがある以上、チーターが一掃されるまではFirewallでの対策も選択肢の1つにあって良いのではないでしょうか。
コメント
国ごとのIPブロックって出来ませんか?
中国イランロシアアメリカスペインインド台湾カナダなどのチーターの巣である国と通信したくないです。
お気持ちは痛いほどわかります。
恐らくスコープの項目で、国ごとのIPのパターンを片っ端から登録してブロックすればそのような設定ができるかもしれません。
しかし国別にIPを網羅することは現実的ではないですし、ある程度把握できていたとしても悪意のあるプレイヤーほどVPNでIPの偽装などもできそうな気がします。
結局いたちごっこになってしまうので、ピンポイントで対処するのは難しいと思っています。
記事拝見させて頂きました。(以前極秘貨物関係でもお世話になりました)
最近のPC版の公開セッションの無法地帯ぶりはシャレにならんレベルで、公式も注意喚起を促す発信してましたね。ひとつお聞きしたい事があるのですが、この対策を講じる事でデメリットと言うのも変ですが、コンシューマー機で公開ソロ状態(MTU値の変更等)にするとコンタクトミッション等を行うと非常に開始までに時間が掛かるというのがありましたが、同じ様な現象が起こるのでしょうか?ストーリーモードから招待限定orフレンド/クルー限定に入るので意味合いは違うのでしょうが、何かお解りでしたらアドバイス頂けたら幸いです。無知で申し訳ないです。。
おっしゃるとおり、PC版でのチーター問題は悪化していくばかりですね。
公式の発信があったというのは初耳で、私が検索した限りでは発見できませんでした…。
この記事で紹介している方法はマッチングのために必要な通信だけを遮断するものと理解しているので、家庭用機のように機器自体の通信量を下げることでマッチングを回避する方法とは挙動が異なるのではないかと思います。
そのため少なくとも私の経験上では、この設定をすることでロード時間等が伸びた記憶はありません。
.
ただし直近の問題としてチートツールに遠隔でのゲームクラッシュだけではなく、アカウントデータを破壊してセッションに入ることができなくするような機能まで追加されていたようでかなり危険な状態があります。(一部のツールからはこの機能が取り除かれたようですが、まだ残っているものもあるとか?)
この問題に関してはファイヤウォールの設定をしていれば大丈夫という説と、不十分という説もあったり情報が錯綜しているようで万全とは言い切れません。
一応Tez2氏の情報によると、ロックスターは問題自体の把握はしていて影響を受けたアカウントのログデータを保持しているようですが、公に「もう大丈夫」という言葉が聞けるまでは不安しかない状況です。
.
現状においては防衛ツールの作者やTez2氏らの推奨するようにプレイ自体をしばらく休止するのが一番の安全策であると感じています。
どうしてもプレイしたい場合であっても、ファイヤウォールの設定をしたうえで不特定多数とのマッチングや公開セッションには絶対に入らないという最低限の自衛をするしかないのかなと(それでも安全かはわかりませんが)
コメントありがとうございます。日本語のサイトで公式が注意喚起を云々と見かけたので、裏取りしてませんでした。失礼致しました。
まぁこんな状況じゃCSで先行しているサブスクなど到底無理でしょうね…
本日のアップデートで一応セキュリティ対応が入ったようです。
https://twitter.com/TezFunz2/status/1620812222426673152
現時点でパッチの効果は未知数ですし、なぜかプロローグを再プレイさせようとする謎のバグも起きているらしいので個人的にはもうしばらく様子見する予定です。
PC版はそろそろ拡張アップデート(E&E)もリリースして欲しいのですが、チーター野放し状態で月額推ししてきたらさすがにギャグセンス高すぎます。
先ほど某掲示板を覗いてきたら、ログイン後10秒で爆殺されたとのコメントが…まだまだダメっぽいですね。。
突然すみません。
この方法でやっても公開ソロセッションにならないのですが、何か原因は考えられますでしょうか…?
何度も見直しているので間違えてはないと思うのですが…
念のため伝えておくと、「公開ソロセッション」はプレイヤー側が勝手に呼称している概念のことでゲーム内で表示がそのように切り替わることはありません。
ファイヤウォール設定は1つでも間違っていたりすると意図どおりに機能しないのですが、
・「このプログラムのパス」がSteam版ではなくEpic版の場合は違う場所になること
・受信の規則、送信の規則は両方の作成と有効化が必要
などには注意が必要です。
ただ記事でも注意書きしましたように、現在は
・ファイヤウォール設定を有効化すべきタイミングが面倒になっていること
・招待限定セッションでほとんどのコンテンツがプレイ可能
となっているので、特別な理由がなければ招待限定のセッションでプレイすることをおすすめします。